凡庸の美 こんな日は月でも観に行こう
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こんな日は月でも観に行こう

小さな変化に心を傾けてつづる空観流ひとりごと

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凡庸の美

牧神の恋何気ない日常のなかにこそ美が宿ると、私は思います。そして、何もないところからその事を証明するため創作しています、かつて錬金術師達が挑んだように。

空想に形を与え、時代の気分を切り取り、異界の闇を白日のもとにさらすのです。現実世界の多くの矛盾と葛藤にさいなまされる我々の進むべき道を照らし出すために。

それは一部の特権階級や権力者のためでなく、ましてや特定の宗教の偶像の崇拝のためでもありません。しかし私自身のためとも言えず、もっと大きな存在に突き動かされて何かを為し遂げるようにと駆り立てられます。

大掛かりな仕掛けも、高価な材料も、特別な技法もいりません。彫刻刀があれば、何気ない日常が、美の宮殿に変幻するのです。毎日は新しい発見の連続。同じ日は二度と来ず、瞬間が過ぎ去ります。その流れる時間の一瞬をとめて刻むこと、それが彫刻家です。

写真は牧神の恋。パンが抱きついた瞬間、ニンフ(妖精)はショールだけ残して葦に変わってしまいます。

| コラム | 08:19 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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