空観解体新書 その3 らせん構造 こんな日は月でも観に行こう
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空観解体新書 その3 らせん構造

前回S字曲線がもたらす効果について「ヴィーナス」を例に説明しました。今回はらせん構造について「一黙雷如」で見ていきます。

kukanrasen3.jpg

正面と側面に入れたガイドラインは同じ大きさですが、写真は俯瞰の角度や大きさが多少異なっていますのでご勘弁ください。
まずは赤いラインを見ていただくと側面から正面にかけてらせん構造を意識しているのがおわかりになると思います。根付にらせん構造を取り入れるメリットは立体的なの統一感がでます。また根付を自然と回転させてみたくなります。手の中でくるくる回すことの快さが生まれます。

今回このらせん構造を取り入れた点は二つあります。

一つ目は、雷が「真理」を表わすというテーマなので、この回転軸を垂直にしています。
垂直にすることで力強い印象になります。垂直を「権威の線」、水平を「共有の線」といいかえてもご理解いただけると思います。この垂直性を強調するため、雷神の視線を合わせています。垂直に天を仰ぐことで、真理一点のみを見ていることを表しています。

二つ目は「一黙」の表現です。太鼓をたたく直前の間を表現するため、静止することなく動きを表現したかったからです。らせん構造にすることで勇壮な印象を与えています。

kukanrasen2.jpg少し上から俯瞰することでその躍動感が伝わってくると思います。太鼓を打ち鳴らす姿でなく、張りつめた沈黙の緊張感を感じていただけますでしょうか?

3回に分けて、根付に潜む構図やフォルムがもたらす効果を説明してきました。根付の造形をこのような見方で説明する機会はなかなかないので解体新書として記しました。根付の魅力は構図だけできまるものではありませんが、興味を持っていただけたら幸いです。

今後根付の魅力をいろいろな視点から紹介していきたいと思います。

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