根付鑑賞キーワードその3 一小スペクタクル こんな日は月でも観に行こう
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小さな変化に心を傾けてつづる空観流ひとりごと

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根付鑑賞キーワードその3 一小スペクタクル

空観 ヴィーナス映画などでよく見かける壮大な光景をスペクタクルと言いますが、根付にもそのような見せ場があるのです。
何も巨大な根付を作ろうという話ではないのですが、小さな根付で、サイズを超える大きな存在感を味わうことがあります。

私の作品でも「風神」をいろいろな角度から見て、「ねぶた祭りだ」と感想をもらした方がいます。
またポスターで大きく引き伸ばされた「ヴィーナス」を見て、実際のサイズの大きさにびっくりされたこともあります。根付に対する存在感の感じ方が人それぞれなのは興味深いものです。根付を凝視していると大きさを比較するものが目に入らなくなり、スケールの判断がつかなくなります。

近づいても鑑賞に耐えられるようなディテールの精度が見どころです。

ディテールの完成度を上げるために、技術や刀技を磨いていくのです。根付に込められた職人魂はあくなきスケール感への挑戦であったのです。

これは小さな彫刻ゆえの必然です。大きな彫刻はそれだけで圧倒される威圧感や恐怖心を与え、見る側の人間が矮小化させてしまいます。大きなものへの畏怖の念が先に立ちます。よく巨石や巨木をみて神が宿るというような原始宗教と似ています。巨大な彫刻ではディテールが疎かにされがちですが、根付の存在感は細部へのこだわりから生まれるものなのです。

根付の面白さは細かいところでも、裏側でも手を抜かないという執着の賜物です。その作り手の意気込みをご堪能ください。

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